奨学金の返済が毎月うんざりする。
「これも借金だから前倒しで返しきって早く楽になろう」
この考えちょっと一度冷静に考えてみませんか?
じつは損してるかもしれませんよ。

奨学金の毎月返済の苦労
奨学金を借りて大学に通ったという人多いと思います。
私もその一人です。
卒業後の毎月の返済、地味にキツイですよね。
私も滞納したりして、保証人してくれている叔父さんのところまで連絡が行って。。。
よくお説教を頂いたりしました。
そうは言っても色々あって返済もキツイんです。
無保険事故で借金作ったら想像以上に冷たかった
無保険で事故するほうが悪いだろう
といわれたらそれまでです。
ただ、無保険事故の場合、ケツまくって支払いもせず逃げてしまう人が多いんですがね。
ちゃんとまじめに払って、事故相手には賠償済みまでになりました。
事故の詳細はこちら「無保険事故から借金3000万サラリーマンへ。そこから得られる教訓」に書きました。
何が冷たかったかというと、いわゆる「お役所仕事」といわれるような対応
実家の話になりますが、我が家は特に裕福な家ではありません。
そして、私自身も特に優秀だったわけでもないんです。
(たまたま良い成績を取れたりしたことはありましたが。)
そんな我が家は大学に通うとなると奨学金を借りるわけです。
私の場合は、成績も泣かず飛ばずだったために、利息付の奨学金でした。
いわゆる「2種奨学金」というやつです。
今話題にもなってますが、これが大概でしたね。。。。
事故賠償の借金で首が回らず、完全に払えなくなった
- 月に20万弱の返済。
- 給料は25万ほど。
- 妻の稼ぎも15万程度。
- 家賃と生活費もかかる
この状況だと、完全に足りなくなっていました。
そこから、奨学金返済の滞納をしてしまい。
奨学金は滞納をすると次の月に一括2ヶ月分の返済となります。
更に遅れると3ヶ月一活返済。4ヶ月一活返済。。。。。
もうただただ膨らむばかり。
なんとか、理由を考えて猶予申請
払えないから滞納して、どんどん増える悪循環。
困った挙句、JASSO:日本学生支援機構(奨学金を貸してくれるところ)電話して相談してみたら、
「猶予申請」
というものが有るということで、申請をお願いしました。
借金なんか関係ない
状況を詳しく書いて申請をしましたが、JASSOいわく
「ローンなどは申請の許可条件には入りません。」
と、一蹴。
「いやいや、ローンとは全然違うでしょ。」
と思いましたが、そんな事は聞き入れてもくれません。
確かに自分で起こした事故だけど。。。。
- 「住宅ローンくらいの金額だよ?」
- 「その金額分割で10年だよ?」
- 「家賃も払ってるんだよ?」
もう何を言っても聞き入れてはもらえません。
「ローンなどは許可条件には入りません。」
本当に奨学金えぐいな。。。。。
結局、何度もやり取りして、借金とは別の理由でOKをもらいました。
しかも一年以内であれば、さかのぼって申請も出来ます。
滞納の始まりまでさかのぼっての申請。
ただし、申請が通るまでは、請求の手紙、電話は鳴り続けます。
その内にジェットブラック企業に入社
一度通ってしまえば理由を書くのも苦労はしません。
そうして毎年猶予申請を出し続けました。
その内にジェットブラック企業に入社し、家計は大変なことに。
そのときの話はこちらの
「ブラック企業で働いて人生相当追い詰められた話」
と
「【続き】ブラック企業で働いて人生相当追い詰められたけど抜け出す時の話」
に書きました。
退社後は無事に平和な会社にも入社できたため、返済の再開です。
今はなんとか返済している
今は順調に返済をしており、特に滞納することもなくやっております。
ただ気になることがあります。
利息
です。
確かに奨学金の利息はそこまで高くありません。
ただ今までの借金は利息で相当苦しみました。
消費者金融の場合は、本当に返しても返しても減りません。
ビックリするほどに。。。。
利息の怖さは「【超重要】ご存知ですか?借金と向き合う金利計算、早期返済への近道」に書きました。

ちょっと待って。「前倒しで返済完了」だけじゃないかも
利率が低いからといって安心するのは要注意。
お金を稼ぐのは大変なことですよね。
それを借りてもいないのに払わなければならなくなる。
それが利息です。
それが分かってて借りているとはいえ、出来る限り払いたくないものです。
ただ、ここでよく考えたほうがいいのは奨学金の利率と運用の利率の比較です。
オススメは運用がオススメ
奨学金の利率は借り始めた年によっても差があります。
JASSOからの奨学金の場合、詳しくはこちらのh.pへ
https://www.jasso.go.jp/shogakukin/seido/riritsu/index.html
大体0.1~1%の間になります。
運用した場合に運用の利率がこれよりも低くなるようであれば、返済にまわしたほうがいいと思います。
通常投資信託などの、比較的リスクの低い商品で運用した場合。
長期で考えたら、奨学金の利率よりは高くなるものが多いと思います。
IDECOなどの控除も考慮
運用にまわした場合、IDECOなどで積み立てていくと、税金の控除も得られるようになります。
控除の部分も運用利率と合わせて考えましょう。
すると、無理して前倒しで返すよりも、運用を考えたほうが資産という観点から見たら良いかも。
ちなみに、すごくザックリで言うと。
「一般の4人家族、年収500万円、IDECO:2万/月」の場合
- 所得税:2.5~5万円/年
- 住民税:2~2.5万円/年
の控除が受けられます。
年間に5~7万の節約になるんですね。
そうは言っても借金は嫌
上記の運用がオススメというのが資産の部分だけで考えた場合です。
そうは言っても人間感情がある生き物です。
「借金というのをどうしても早くなくしたい」
というのであれば前倒しで返済して、すっきりしてから運用を考えるのもいいと思います。

まとめ
奨学金は返済が中々大変というのが最近はよく話題になっていますね。
確かに毎月返済していくのは大変です。
時には滞納して困ってしまうこともあるかも知れません。
(私のように、、、、)
だからと言って、
「とにかく前倒し返済一択」
というのは、待ってください。
一度運用についても考えてみるのもありなのでは?
こういった考えによって資産運用先進国アメリカの家庭は大きく資産を増やしています。
詳しくはこちらの記事に書きました「借金返済に追われ今が精一杯だったが先(退職後)の事も考えて学んだ」
勤勉な日本人のDNAから
「借金=悪 → とにかく返済」
と勢いで考えず、冷静に検証をしてみてください。
資産を作って奨学金など気にもならないくらいになれるように。