先日の消費増税のときに、駆け込み需要が騒がれたり、マスコミが増税について色々な意見を取り上げたりしていました。
そこですごく不思議に思ったんですが、厚生年金など社会保険の値上げについてはそれほど騒がれない。
私のようなサラリーマン家庭では社会保険の値上げの方が家計へのインパクトはかなり大きいのに。。。。
そんな事を不思議に思っていたら、”作家の橘玲さん”が社会保険値上げに関して記事にしていました。
https://www.tachibana-akira.com/2019/10/11976
社会の歪みについて様々な点を紹介してくれている、本ブログでも度々登場する橘玲さん。
著書では社会の矛盾について具体的な数字を出して分かりやすく解説してくれています。
そんな橘さんらしく、具体的な数字を出してどれほど上がっているのかを説明してくれています。
とても分かりやすく、衝撃的なので、紹介したいと思います。
本記事では簡単に紹介しますので、気になる人は元の記事も読んでみてください。
「騒ぎ」の矛盾
消費増税では、連日のようにニュースなどで話題になりましたよね。
社会保険の値上げはほとんどニュースにもならないし、話題にも上がらない。
ニュースで大きく取り上げられないからなのか。。。。
消費増税前に騒がれるニュース
駆け込み需要とか市民の声とか色々取り上げられますよね。
- トイレットペーパーなど日用品。
- 家電などの大きな買い物。
様々なものがセールをしたり。
こういった消費増税による駆け込み需要のニュースなら理解できます。
買い物する際に支払う金額が変わってくるから。
ただ、それ以外の、
- 景気が後退する。
- 暮らしがきつくなる。(街頭インタビュー)
などのニュース。
増税前だから関心が高まるのはわかるんですが、社会保険の値上げ発表のときにはほとんど無かった。
家計へのダメージ:「社会保険の値上げ」>「消費増税」
社会保険の値上がりのほうが大きいのに全然話題にもならない。
ここに矛盾を感じちゃうんですよね。
「可処分所得」と言うのが家計を考える場合に大事です。
そこから家計へのダメージを考えると圧倒的に社会保険の値上げがインパクト大なんですけどね。
可処分所得についてはこちらの記事を参照してください。
- 家計の使えるお金を表すもの「可処分所得」
- 国民の「可処分所得」が景気に直結のはずだが?
「可処分所得」を知っていますか?景気の実態を最も表す数値としても

消費増税と社会保険の値上がり
消費増税の上がり具合と社会保険の値上がり具合を具体的な数字を使って比較していきます。
いまいち、どれほど上がったのか分からないし。
消費税の増税
- 1989年には3%
- 1997年には5%
- 2014年には8%
- 2019年に10%
3から5%になったときには「デフレ不況」の原因になったと物凄いバッシングを受けて、それ以降しばらくは、「禁じ手」になるほど。
2014年にやっと8%。
これも大層な批判と話題になり、5年半後に何とか10%に増税。
何度も延期になりましたよね。
その後も景気の落ち込みが問題となり増税撤廃などの話題も。
ただし、新型のコロナウイルスがニュースをにぎわすようになり、若干ぼやけてしまっている感じはあります。(2020年3月時点)
この消費増税は1997年から2019年までの22年。
日本の全世帯の使えるお金、「可処分所得」が減ってしまったんです。
社会保険の値上がり
社会保険料は2003年に制度が変わりボーナスも徴収対象に。
その後、厚生年金は「年金改革」の名の下に段階的に2007年まで徐々に値上がり。
結果的には
- 厚生年金:12.2% → 18.3%
- 健康保険:5.8% → 10%
- 介護保険:0.98% → 1.73%
となっています。
(※2003年にボーナスからも徴収する総法修正になりボーナス分でばらつくため概算)
(※健康保険と介護保険は市区町村によって違うため概算)
その上、介護保険料は2020年4月から更に値上がりしていきます。
上記の社会保険料の合計は2003年の制度改革前までは18.98%
ですが、現時点(2020年4月)では30.03%も取られている。
つまり11.05%も値上がりしているんです。
騒がれない理由
大騒ぎされる消費税の増税を超えるほどの値上がりの社会保険料。
なぜ騒がれないか?
国会の審議無し
消費税と違って社会保険は国会での審議が不要。
厚労省の判断で上げることができてしまうから。
むやみやたらに上げられたら国民は干上がってしまいますから、もちろん抑えられてはいるでしょうが。
国会などで注目を浴びる場所が少ないというのが理由でしょう。
会社折半のため、分かり難い
社会保険と言うのは会社の給与から引かれています。
結果自分で納付するわけではないから分かり難い。
保険料の値上げがあっても会社としては人件費として扱うので、給与の減額などで調整してきます。
なので手取りは更に減る。
「社会保険は会社が半分負担してくれるからラッキー」
なんてお気楽な事思っている人は要注意です。
全部あなたの給料に跳ね返ってきてますからね。
- 社会保険とは超巧妙。
- 気づかないうちに引かれまくり。
- あなたの給料は減るばかり。
手取り給与が減った場合、あなただったらどう思います?
会社に文句が出ますよね。
社会保険にではなく。
こうやって考えるとすごく上手いシステムですよね。
「給与下がった」とクレームを言われるのは給与から天引きして、保険料を収める会社。
保険料上げた側はクレームも言われず、何も痛くない。
怖すぎでしょ。。。
まとめ:結局は知らなければ反論できない。守れない。
高齢化が進んでいく日本。
社会保険は更に値上がりするといわれています。
会社負担分も結局はあなたが負担する。
これからどんどんと、何のために働いているのか分からなくなりそう。
- いかにこういったことを知り、備えるか?
- 自分を守るためにはどうやって動き生きていくか?
取られるだけ取られて、文句ばっかり言っていても何も守れません。
知識を得るためには本記事で紹介した橘玲さんの本はオススメです。
「日本の制度の歪み」を知り事故を防衛するための手段を教えてくれています。
少しでも不安に思ったり、怒りを感じたのであれば、下記リンクから購入し、しっかり武装してください。
自己防衛、家族防衛のためにも。