この記事では、任意保険の中にある「人身傷害保険」について紹介します。
(言い方は「人身障害補償保険」など色々あります。)
保険と言うのは複雑で中々難しいもの。
理解するのも一苦労ですよね。
様々ある保険をまとめて理解しようとすると大変だと思いますが、まずは一つずつ理解をしていくことが大事。
保険について知ることで、毎月の固定費が下げられ、いざと言うときにしっかり補償をしてもらえるという安心につながります。
また、あなたが知らないだけで、予想してない部分をカバーしてくれていたりするものもあります。
思わぬ恩恵があるかもしれません。
※今回解説するのは一例です。
補償内容等は保険会社により異なります。
詳細は各保険会社にお問い合わせをするようにしてください。
人身傷害保険とは何?
交通事故で相手が無保険でも自分自身と家族、搭乗者を補償してくれる頼もしい保険です。
補償対象、内容、注意点など下記に書いていきますね。
補償対象
この「人身傷害保険」で補償されるのは被保険者とその家族、契約の車に搭乗中の人(搭乗者)。
補償内容
上記の人が死傷(死亡やケガ)した場合に、その事故の責任割合にかかわらずに治療費、逸失利益(休業損害など)、精神的損害に対して保険金を支払ってくれる。
この過失割合に関わらずというのは非常にありがたい。
例えば
- 1000万の損害
- 過失割合 自分7:相手3
- 通常 700万は自腹(自分の保険)
となるが、この700万円も「人身傷害保険」によってまかなうことが出来る。
こちらの過失が大きくても、自分達が医者にかかる費用をしっかり補償してくれる。
また、被保険者とその家族が自転車や徒歩などで、車との事故にあった場合も補償してくれる。
特徴
事故にあった際、相手が任意保険に加入していても示談が長引けば保険金はなかなか受け取れない。
ところが人身障害加入であれば、交渉を待たずに受け取れます。
相手が任意保険費未加入でも補償を受けることが出来ます。
ただし、「搭乗者傷害保険」と比べると若干の期間を有する場合も。
他の車に乗車中も対応可能
他人の車のほか、バスやタクシーに乗車中で合っても補償が可能となるんです。
ただし、「契約車両の搭乗時以外にも補償される契約」のみ。
注意!!非常に似ている保険も!
- 搭乗者傷害保険
- 自損事故保険
これらの保険は人身傷害保険と非常に似ているんです。
似たもの①:搭乗者傷害保険
こちらが非常に似ているんです。
「人身傷害保険」と同じように保証をしてくれるのですが、あらかじめ決められている部位や症状に応じて、定額の金額が支払われます。
例えば、
- 頚部の骨折、脱臼は60万。
- 頚部の神経、筋、腱の損傷・断裂の場合は110万
といった具合で決められています。
医者にかかった費用の実費を補填してくれるわけではないんです。
そのため、支払いに関しては、「人身傷害保険」よりも早く支払いが行われます。
治療費の一時金といったイメージになりますね。
似たもの②:自損事故保険
こちらも似ている部分の多い保険となります。
会社によっては「自損事故傷害特約」とも呼ばれますね。
ただし、「人身傷害保険」のほうがカバー範囲は広くなってます。
例えば、他の車に乗っていた場合、歩行中の自動車との事故。
こういった場合にはこちらの保険は適用外となるんです。
また、支払われる金額も決まった金額です。
「人身傷害保険」のようにかかった分に応じて支払いと言うわけではないんです。
こういった部分がカバー範囲の違いになってきます。
重複には要注意
保険の重複には充分に注意をしましょう。
いざと言うときの保険。
わざわざ重複している部分に保険料を支払い続けるのもバカみたいな話ですよね。
余るほどお金がある人ならいいのかもしれませんが。。。。
上記の例で言えば、
「人身傷害保険」と「搭乗者傷害保険」
共に搭乗中以外の事故について。
車との事故であれば、被保険者とその家族までフォローしてくれます。
両方にそういった補償内容が含まれるため、重複することになります。
「搭乗者保険」が保険についているようであれば、「人身傷害保険」の方は「搭乗中のみ」といった特約をつけるなどして、重複を避けましょう。
また、夫婦で同じように「人身傷害保険」をつける必要も有りません。
どちらかの保険は「搭乗中のみ」とすることで家族も守れます。
こういった部分でも重複はおきやすいので要注意。
これによって保険料を下げることが出来ます。
無駄にお金を払い続けることにならないように。
ただし、廃車等や、家族の変化などにより、補償しなければならない範囲や補償される範囲が変わってくることもよく起きます。
一度契約したからと言って、油断しすぎないように気をつけて下さいね。
まとめ
人身障害保険と言うのは非常に頼もしい保険です。
車の運転中以外も補償してくれるような手厚いもの。
ただし、他の保険との重複には充分注意をしてください。
家族がいる場合、自分だけで保険のことを考えると、他の家族と重複し、保険料を余分に支払うということにもなりかねません。
ですので、保険に加入する際は、ご家族の保険内容も保険会社に伝えて、重複しないように、出来るだけ安くなるように設計していきましょう。
保険とは万が一のための物。
ちゃんとカバーさえ出来ていれば、問題は有りません。
無駄払いをしないようにしっかりチェックすることも大事ですよ。